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大きくなっても漢字が読めない

この国に生まれてから何年も生きているにも関わらず、未だ碌に漢字が読めない。

 

 

読んでる本、ギャルゲー、他人のブログ、歌の歌詞

 

 

読む度に途中で蹴つまずいて、立ち往生する。手元のスマートフォンで調べて、読み方と大体の意味がわかるから何とかなっている様な状態だ。

 

ここで最近俺が読めなかった漢字を並べてみよう。

 

云々

姦しい

拘泥

頻り

漸増

眇める

誤謬

剣呑

不図

漸く

纏綿

玲瓏

昏い

謀る

居丈高

蹲る

 

 

全部読めなければ君もめでたく俺と同じレベルだ。一緒に読める様になろう。

 

幾つか読めた君は、漢字が読めない人のことを馬鹿にする事を今日でやめにしよう。自分にも読めない漢字があるのだから。

 

全部読めたら偉そうにしてもらっても構わないが、そんな君でも知らない地方の名前を読み間違えることがあるので、まだまだ慢心しないでいて欲しい。

 

 

一見読めそうだが自信を持って読めないものから、どう考えてもお手上げのもの、そして中には読むことはおろか意味すらわからない物もある。

そんなのばっかりだ。読めないけど何となく意味はわかる漢字に遭遇することもあるが、念のため調べてみると想像していた意味とは違っていることもある。

検索するだけして読み方がなんとなく分かると満足感は得られるんだけど、残念ながら次の日には意味も読み方もさっぱり忘れてしまう日々の連続だ。

 

知ったか振りっ子の雑魚脳みそは、読める様になった漢字を見つけてはゴミ箱に入れて、綺麗に忘れられるくらい潔いのか、そんな漢字読めなくても問題ない人生しか俺には送れないと決めつけているのかも知れない。

なので脳に記憶媒体としての自信が無い俺は、悪あがきではあるが自由帳に読めない漢字と読み方を書き置いた。いつ見返すかわからないけど、いつかこれを開いたときに再び漢字だけでは読めなくなっている脳みそをいじめることはできるだろう。読み方も書いてあるのでただ鞭で叩いて終わらせるつもりない。俺には雑魚脳みそを思いやる心がある。

 

ふりがなという補助輪を外された途端、たちまち擦り傷とアザでぼろぼろな俺たちに幸あれ!